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2012年10月31日水曜日

LDSP2長清水実測フィールドワークを行って

LDSP(LEICA Digital Scaling Project : ライカ デジタル スケーリング プロジェクト)2のフィールドワークでは中田研究室が震災以降、復興支援プロジェクトとして拠点を置いている宮城県南三陸町戸倉長清水(とくらながしず)の浸水域である低地部分の実測を4月28日から30日の3日間にわたり実施しました。このフィールドワークから出た計測値はデータ化し、今後の低地部分の活用方法の提案や高台移転などのプロジェクトに利用されます。

 フィールドワークを行う半年ほど前から宮城大学や長清水にてLeica Geosystemsの方と共にいくつかの距離計を使用した実験を行ってきました。その結果から約直径1kmほどの長清水の細かな敷地を計測するにはビルダーが適していることが確認でき、計測方法の検討などがはじまりました。
計測方法は測定値データを3Dで起こし地形を理解することを想定したメッシュ測量とし、事前に地図上に縦横20m間隔で計測ポイントを設定しました。
計測ポイント
現地では全体のメッシュ測量にはビルダー、横縦の20m間隔を測量するのにはレーザー距離計のディスト、の2機を使い分けながら使用することで効率を上げることとしました。
ビルダーは計測ポイントにプリズムを置くことで距離を計測するため、測量ポイントにプリズムを持っていく必要があります。
これは実際には足場が悪い箇所や傾斜の強い箇所などがありプリズムを計測ポイントに持っていく事が難しく、計測が不可能となった場面が幾度かあり、そのつど計測ポイントの変更をし作戦を立てながら進めていくこととなりました。
また計測地には建物の躯体やコンテナなどがあるため、それを避けながらの計測はビルダーの配置にも検討が必要であり、現地ならではの問題と直面し、時間を要することとなりましたが、長清水集落の方にも地形のアドバイスと計測の協力を頂き計測を終えることができました。

昨年の6月上旬から長清水に訪れていますが今回の実測により低地から山間に向けての高さ関係、傾斜角などの理解を深めることができました。
今回の実測を行った事で、私自身の距離感や高さ感覚の相違点を確かめることができました。特に傾斜地では登る事ができるだろうと思っていた山も実際には困難であった事など、地図や模型で地形を読み取る事が多かった私にとって、とても重要な気づきとなりました。
このフィールドワークでの経験は自分自身の地形の読み取りの整合性を高ただけでなく、今後の低地の利用の計画や、高台への避難経路のなどを計画する上でとても重要なプロジェクトであり、様々なプロジェクトにおいて、より現実身的な取り組みができてくると感じました。

震災以降、長清水の低地部分の測量を目指して、何度も実測の実験を行って参りました。中田研究室では4月のフィールドワークを実施する前から低地の利用方法の検討をしていましたが、模型と地図を前にしての検討は難しく、想像の難しい部分もありました。その問題点を抱えている中での今回の測量は、今後の長清水の将来を考える上でとても発展的なプロジェクトとなりました。このプロジェクトは学生の中でも大学院生のみの参加でしたが、この測定値をデータ化し、様々なプロジェクトに汎用させることで多くの人がより現実的な想像のできるツールとなると感じました。その第一段階に参加できた事に本当に嬉しく思っております。この経験を長清水のみならず様々な場面で活かせることを自分自身期待しております。
ありがとうございました。

宮城大学事業構想学研究科博士前期課程2年
武田恵佳

2012年2月27日月曜日

LDSP事前調査⑤ 長清水フィールドワーク 宮城大学実測演習

昨年の長清水でのロケハンの結果、スプリンターを使用した測量は長清水集落全体を測量するには手間(測量起点の移動や測量数値の校正等)がかかる為、使用機材の変更を検討しました。新しい機材はビルダー です。
2月10日に宮城大学にてビルダーを使用した実測演習を行いました。

実測演習の前に、ライカジオシステムズ・赤池氏からビルダーの説明を受けます。


ビルダーは付属のプリズムを使用することで800mまで測量可能です。これは国道から長清水集落の半分以上の範囲をそのエリアに入れることが出来ます。


まずは会議室にて、実際に使用してみます。




測量データはUSBメモリにdxf保存され、PCでCADデータとして確認することが出来ます。


作業に慣れたところで、場所を大学構内大階段に移動し、4階から1階までを測量しました。






下記は実測のデータをCAD化したものです。最初は階段を一段ずつ細かく測り、途中から長距離での測量を試みました。階段一段一段がCADに表れています。




最初は作業に戸惑いましたが、慣れてくると測量>データ確認>3Dイメージ変換までのスピードが早くなっていきました。

今回の実測演習から、細かく広域な長清水測量には、ビルダーが適していることが確認出来ました。
雪の為屋外での実測演習が出来ませんでしたが、雪解けになる4月以降に改めて屋外実測演習を行い、長清水の本測量を行いたいと思います。

2012年2月9日木曜日

LDSP事前調査④ 長清水フィールドワーク Sprinter 測量結果

昨年11月に行ったLDSPフィールドワークロケハンの観測地点です。
測量基準点を、ながしず荘前の看板前と長清水海岸前の2ヶ所に設定し、測量を行いました。

LDSP2011ロケハン観測結果(Leica Sprinter使用)※クリックすると拡大します。


フィールドワークに参加した学生の感想。
・スプリンター・DISTはとても扱いやすい機器で、LDSPチーム全員がほぼ測量初心者でしたが数値を記録していくことができました。東日本大震災における地震
・津波被災により今後、測量を必要としている対象地が限りなく多く出てくると予測されるなかで、誰でもすぐに簡単なチュートリアルで測量を行えるということは、とても有利な条件であるように思いました。仮設建築やいろんな計画をしていく上で、もうすでにDISTやスプリンターを使いたい!という事例が多く発生しています。

・対象敷地の形状のみでなく、微地形の形状についても観測することができることがわかりました。三陸の地形は細かなアップダウンが多くあり、また浸水エリアと安全であった場所についてわずかな地形の差が命運をわけるようなこともありました。

・高所移転計画地について、DISTで標高の観測ができました。多分に離れた地点であっても小さなノートなど簡単な観測点をつくることで地形図を確認していくことができました。

・測量全ての課題かもしれませんが、地震と津波により地形が変わってしまった現状があるなかで、観測基準点をいかに設定するか、過去との差異をいかに把握するかが課題であるように思います。

2011年11月22日火曜日

LDSP事前調査③ 長清水フィールドワーク

11月6日夕方にながしず荘に到着。雨が降り出してきました。
夕食の後NHKスペシャル「孤立集落 どっこい生きる」をながしず荘の方と一緒に見ました。放送の舞台となった馬場中山集落は壊滅的な被害を受け、住民による復興計画を行なっています。馬場中山集落と同じ状況の長清水は、馬場中山集落の復興計画に注目しているとの事でした。

7日は朝から雨。天気予報では昼前には雨は止むとの事だったので、室内で今回のフィールドワークで使用するレーザー距離計と測量器のシュミレーションを行いました。

Leica Sprinterは通常の光学式測量器の様に目視で数値を読み取るのではなく、バーコードが書かれた標尺を使用し計測するで正確な数値が簡単に測れます。




ピタゴラスの定理を使用し醤油瓶を実測。




9時過ぎに雨が止んだので、フィールドワークを開始しました。








測量に続き、高台移転予定地の高さをレーザー距離計で計測しました。


高台移転予定地は木や草が多く下からのレーザーが反射しないため、高台移転予定地まで登り、反射板の代わりに紙を使用し実測しました。




赤く光る点がレーザー距離計のレーザー光です。


海岸が地盤沈下していたので高台にも変化があるかと思いましたが、実測したところ40mと震災前とほぼ変わらないことが分かりました。

今回の事前フィールドワークから、来年3月に予定しているフィールドワーク本番に向けての方法や問題点を検証していきます。

2011年11月15日火曜日

LDSP事前調査② 長清水


LDSP復興支援フィールドワークを行う長清水は、南三陸町の中ではさほど大きくない集落で、震災前は全戸で37戸程。今回の津波で37戸中34戸が津波の被害を受けて流出し、残った住居等も被害を受けています。百数十人の人口のうち十数名が今回の津波で犠牲になったとの事です。
長清水では全戸高台移転を予定しており、青木淳氏が設計(TAKADAI PROJECT)を行います。

地形は地震によって地盤沈下とズレが発生しています。
地元の方のお話では、海岸は1m以上地盤沈下しているとのこと。
住居のあった平地での地盤沈下もある様子です。
GPS座標が地震でずれている為、正確なGPS座標データが分かりません。
フィールドワークでは、測量機器を使用し地形起伏データを記録していきます。今回は
Leica Sprinterを使用しました。

Googleストリートビュー(津波前)の写真と現状の写真を比べると被害の状況が分かります。
ほぼ同じ位置で撮影したものです。右上の赤い屋根の家を基準に見比べてください。

Googleストリートビュー(津波前)


長清水(11月7日)


長清水の現在の様子です。
















海岸は仮復旧が済んでいますが、水門は壊れたままです。
地盤沈下しているため、海面が近い印象です。






2011年11月8日火曜日

LDSP事前調査① 石巻・長清水・南三陸町の現状

11月6,7日にLDSP復興支援フィールドワーク事前調査の為、宮城県本吉郡南三陸町戸倉長清水へお伺いしました。
被災地を回りながら長清水へ向かいました。TVやインターネットで被害状況は見ていましたが、直接見るとストレスで胃が痛くなる程です。震災から8ヶ月が過ぎ、がれき撤去は進んでいますが、復興には未だ目処がつかない様子です。
石巻・長清水・南三陸町の現状です。
2011年11月6・7日LDSP事前調査(石巻・南三陸町)

写真はGoogleマップと連動しているので、場所、ストリートビューが見ることができます。(ストリートビューは被災前の写真です)

2011年10月13日木曜日

LDSP 2nd スケジュール(仮)

先日、LDSP2ndの今後のスケジュールについて打ち合わせが行われました。

11月にフィールドワーク前哨戦を行い、フィールドワークの方法や問題点を検証。
来年の3月又は4月にボランティアを募り、フィールドワーク本番となります。
ボランティア募集につきましては、後日改めてご案内します。

2011年9月29日木曜日

細倉鉱山住宅フィールドワークUIA参加

UIAポスター展示に細倉鉱山住宅フィールドワークが参加しました。


細倉鉱山住宅フィールドワーク(英文)


国内外からの応募作品が並んでいました。


オーストラリアからの参加者と。

2011年9月27日火曜日

LEICA Digital Scaling Project 2nd 活動開始!

昨年「測る」をテーマに、細倉鉱山住宅にてレーザー距離計を用いて実測フィールドワークを行った「LEICA Digital Scaling Project」 (以下LDSP)。
今年は東日本大震災で津波被害を受けた長清水(宮城県本吉郡南三陸町戸倉長清水)で実測フィールドワークを行う事が決まりました。
このフィールドワークを行う宮城大学・中田千彦准教授は、大震災後の復興事業の一環として長清水集落の未来のイメージを描くA Book for Our Future,311を立ち上げ、活動を行っています。
LDSPではこの活動を支援していきます。まず、ながしずてぬぐいプロジェクトに参加し、ながしずてぬぐいLDSPバージョンを制作しました。(てぬぐいの一部はUIA東京大会で世界の建築家に配られます)このてぬぐいを身につけ、フィールドワークを行います。




フィールドワークでは津波で何も無くなってしまった長清水の地形を改めてライカジオシステムズ社製レーザー測量器で測量し、そこから何が出来るかを考えていきます。
フィールドワークではボランティアを募集する予定です。詳細は後日改めて発表します。

2011年8月11日木曜日

LDSPフィールドワーク発表会

先日、銀座アップルストアにて開催された「LDSPフィールドワーク発表会」の写真をfacebookファンページ・Leica Geosystems PTD JapanにUP致しました。
ぜひ御覧ください。

2011年7月7日木曜日

フィールドワーク成果発表会会場 下見終了

過日、発表会会場の下見が終了しました。
着実に準備が進行しています。

LEICA Digital Scaling Project成果発表会
http://www.apple.com/jp/retail/ginza/

2011年6月10日金曜日

フィールドワーク成果発表会日程決定!

3月29日に予定され、東日本大震災のため開催延期になっていた『LEICA Digital Scaling Projest』フィールドワーク成果発表会が2011年7月23日(土)に開催されます。
会場はApple Store Ginza 3Fシアターホール
(〒104-0061 東京都中央区銀座3-5-12 サヱグサビル本館3F、Tel:03-5159-8200)
開演/19:00、終了/20:00です。
皆様のご来場をお待ちしております。

2011年5月19日木曜日

栗原義援金報告

先日、当ブログにて応募致しました栗原義援金を、本日振込致しました。
今回の金額は2,600円です。
皆様のご支援ありがとうございました。

2011年4月8日金曜日

栗原義援金を始めました。

宮城県栗原市は2008年6月の岩手・宮城内陸地震で多くの被害を受け、そして3月11日の東日本大震災では震度7を記録しました。
「LEICA Digital scaling Project」はフィールドワークでお世話になった栗原市への義援金活動を開始しました。金額は負担にならない1人100円にしました。
集まった義援金は直接、栗原市災害対策本部へと振込みます。
昨晩も大きな余震があり、未だ収束する気配がありません。
4月7日までに1,700円が集まりました。
皆様ご協力いただけたらと思います。
現在は直接お預かりしております。
もし遠方の方でご協力いただける様でしたら、下記住所までご郵送お願い致します。

〒113-0034
東京都文京区湯島2-30-8
株式会社建報社 
KENCHIKU編集部
一文字

よろしくお願い致します。

2011年3月28日月曜日

発表会延期のお知らせ

先日の東北関東大震災の影響の為、3月29日予定しておりました『LEICA Digital Scaling Projest』フィールドワーク成果発表会は延期となりました。
発表会日時等につきましては、改めてご案内させていただきます。

2011年3月17日木曜日

プロジェクトメンバーの無事を確認

3月11日に起きた東日本大震災。
今回、最も被害の大きかった宮城県は、本プロジェクトの対象地であり、また中田研究室の所在地でもあり大変安否が気遣われました。

3月17日、中田先生にKENHIKU編集部へ訪問頂き無事を確認することができました。
















中田先生は、宮城大学内で被災をされたそうです。
仙台市内は、津波被害の大きかった地域に比べると、幸いにも被害が軽く済んだそうですが、各所では、土地の隆起や陥没などがみられ、食糧や燃料などの物資の不足が続いているそうです。

仙台市内からバスを使い新潟を経由し、東京の方へ戻られました。

中田先生・学生の無事を確認すると共に仙台市の状況などを伺いました。




被災地の一日でも早い復興と、被災者の安全を願っております。

2011年3月3日木曜日

LEICA Digital Scaling Project 発表会決定!

「LEICA Digital Scaling Project」成果発表会を、3月29日Apple Store Ginza にて開催します。
実際現場で測量を行った宮城大学の中田千彦氏をはじめ、“測量ガール”も出演します。

日時:2011年3月29日(火)
開演/18:30、終了/20:00
会場:Apple Store Ginza 3Fシアターホール
(〒104-0061 東京都中央区銀座3-5-12 サヱグサビル本館3F、Tel:03-5159-8200)

2010年10月13日水曜日

細倉&フィールドワーク動画紹介

細倉鉱山住宅フィールドワークの様子の動画をYouTubeにUPしました。

2010年9月12日日曜日

地元新聞に記事掲載される!

「LEICA Digital Scaling Project」実測フィールドワークの様子が、宮城県地元新聞「大崎タイムズ」と「河北新報社」に掲載されました。

大崎タイムズ(9月6日)

河北新報社:ロケ地リアルに再現へ “佐野社宅”宮城大がレーザー測量

2010年9月3日金曜日

LEICA Digital Scaling Project 概要編 ON AIR !!

細倉鉱山住宅実測フィールドワークのビデオ「LEICA Digital Scaling Project 概要編 」を、YoutubeにUPしました。





今回のフィールドワークの趣旨、使用しているレーザー距離計の説明、フィールドワークの方法を紹介しています。ぜひご覧ください。