2010年5月30日日曜日

KENCHIKU 編集部の「実際につかってみた」 ~○を測ってみた 編~

今回は手塚建築研究所設計の《(仮)南大泉の家》オープンハウスにお伺いしました。
朝から肌寒く、まるで梅雨入りしたような天気でしたが、一階中央に設置された暖炉の火が家全体を暖め、室内は寒さを感じませんでした。

1階から2階へは螺旋階段で上がります。



今回は螺旋階段の直径を測りました。



スタッフの方にお伺いしたところ、手塚事務所では螺旋階段直径は1800mmに決まっているとのこと。
実測の時に中心からちょっとずれた為、少し小さめに実測された様です。

今回は直接レーザーを螺旋階段の縁に当てて実測したので誤差が出てしまいましたが、間接測定で行えば正確な数値が出たかもしれません。

今回のオープンハウス詳細は「野良犬のケンチク彷徨記」 まで。

2010年5月27日木曜日

動き出した「LEICA Digital Scaling Project」

5月25日、「LEICA Digital Scaling Project」趣旨説明と細倉鉱山住宅視察のため、宮城県栗原市に伺いしました。

東北新幹線・くりこま高原駅で宮城大学・中田千彦氏と合流、栗原市役所へ。



栗原市役所では今回の「LEICA Digital Scaling Project」設立のあらまし、今後の計画を伝え、ご理解いただきました。



昼食後、細倉鉱山住宅へ向かいます。
細倉鉱山住宅は昭和初期に建設されたもので、鉱山職員が生活していました。
約100m×70mの敷地に木造平屋建ての住宅が並んで建っています。
2年前の岩手・宮城地震では殆ど被害が無かったらしく、市役所担当者の方が驚いていました。



映画「東京タワー」のロケ地として有名になり、撮影用セットが所々に残っています。



建物は所々傾いたり傷んではいますが、レーザー距離計での実測は問題なく行えそうです。
現地を見ることで「LEICA Digital Scaling Project」の新しい可能性が見えてきました。

細倉鉱山住宅の他の写真はこちら
GoogleEarthデータはこちらからダウンロードしてください。

視察後は宮城大学に移動し、「LEICA Digital Scaling Project」で使用するLeica DISTO™ D8 の説明会を行いました。
ライカ ジオシステムズ・赤池氏によるボードを使用した解説は分かりやすく、実際にLeica DISTO™ D8 を使用する学生の方々や中田氏は、複雑な機能を解説を聞きつつ操作していました。



これからフィールドワーク本番に向け、様々なシミュレーションが行われていきます。
今日はその第一歩でした。

2010年5月26日水曜日

KENCHIKU編集部の「実際につかってみた」 ~ひばりヶ丘団地 編~

5月22日(土)に、UR都市機構主催で開催している「ひばりヶ丘団地 ストック再生実証試験(ルネッサンス計画1)」へ参加しました。
(うっかりカメラを忘れたため、携帯での撮影です・・・画質が悪く申し訳ございません!)



UR都市機構では、ひばりヶ丘団地内で解体予定の3棟(全て昭和35年管理開始)を利用して、民間から募ったマンション改修技術を用いたマンション改修実験を行っています。
既存住戸2戸を繋げて1戸としたり、ベランダに太陽光パネルを付けたり、取り壊し前にと、とことん改修実験が行われていました。

実験用の3棟には実際改修された住戸だけでなく既存住戸も残されており、両方を比較しながら見学出来るようになっています。
こちらは2010年12月まで公開されています。気になる方はぜひ!
(要予約。大変人気で、6月までの予定はほぼ埋まっている状態とのこと・・・お早めに!)




さて、せっかく見学会に来たので、ひばりヶ丘団地を測ってみました。
かつて2住戸あった部分が大きなテラスになっていたので、ここから対岸の建物を測ってみます。
上図C棟のテラスからB棟を見ているのが下図になります。
このような立ち位置で、既存住戸のベランダ幅を測りました。
C棟、B棟、共に4階建てですが、私が立つテラスはC棟4階部住戸を取り除いて作られているため、B棟4階部分と高さは一緒になります。
写真の「中心」部がほぼ真正面にくるように立ち、ピタゴラス機能で横幅を測距。
横幅は10.452mと出ました。
長押しで最短距離も測ったので、大体合っていると思われます。(少々不安。。。)


ひばりヶ丘団地測距はここまで。
帰宅後、C棟とB棟、両棟間の距離も測るべきだったと反省。
距離はあったのですが、カメラ機能の使用で難なく測れました。
改修前と改修後の天井高の比較など、ここでは面白い測り方がたくさん出来そうです。

2010年5月24日月曜日

KENCHIKU編集部 オープンハウスでD5を使ってみた

5月21日、小泉アトリエのオープンハウスにてD5を建築家の方に実際に使ってもらいました。

オープンハウスを行った住宅は、環境住宅。この日は、5月とは思えないくらい気温が上がり、うなだってしまうような夏日。そんな暑さに関わらず、風が通り心地良い温度の室内、そんな快適な環境の中で早速D5で室内を測定してもらいました。


まずは、天井を測定。

D5を床に垂直に置き「ON」ボタンを『Push』

出てきた数値と図面の数値を見比べるとmm単位まで、数値が一致。

D5の測定機能も勝ることながら、工務店の技術力に「すごい!!」の一言。



次は、傾斜のついた天井部分を測定

まずは、低い方の天井を測定。

壁際にD5を置いて「ON」ボタンを『Push』

出てきた数値を見ると・・・設計図面と全く違う数値が・・・。

「なぜ…」と思いつつレーザーの位置を観てみると、壁にレーザーがかすめてる・・・。

これが原因で正しい数値が出なかった様。

どうやら、壁際は床置きの測定は向かないみたいです。





測り方を変えピタゴラス機能を使い3点で測定。

壁に沿って「天井」→「水平部分」→「床」とレーザーを

今度は、図面と同じ数値がでました。

壁際はピタゴラス機能の方が向いているようです。






その他にも、窓周りやキッチンなどの測定もして頂きました。

D5を実際使ってみて、【長い距離の測定でも一人で測定ができる】・【測定が素早くできるため、リフォームなど時間をあまりとれないときの測定時】は便利だとのことでした。

建物の外観はこちら


2010年5月20日木曜日

KENCHIKU 編集部の「実際につかってみた」 ~高さを測ってみた 編~

本日はすさまじい霧雨でした。
しかし悪天候は実験にはもってこい、とのことで、今日は「ピタゴラス機能」を使って、建物の高さを測ってみようと外へ。
これがピタゴラス機能。3点測るんですね~。
所用で表参道へ向かったついでに、参道沿いの有名建築を何か測ってみよう!と勇んだのですが、
建物の足元が、思った以上にごちゃついている・・・。
表参道は素晴らしい並木もありますし、このような場所でレーザー距離計での実測は難しいのでしょうか・・・。
諦め悪く対岸から建物横幅を測ろうとしますが、「む?“横”幅・・・?」
どの機能を使えば良いのか迷い、表参道でウロウロすること約30分。
仕方なく、事務所へ戻って周辺建物の高さを測ることに。
何だか悔しい。もっと慣れたらリベンジしたいです、表参道。
というわけで、今日はこの建物がターゲットになりました。
表参道よりいくらかスッキリしています。これなら測りやすそう。
写真に記した高さを測ります。
ピタゴラス機能では、最上点・水平点・最下点を順番に測るんだったな・・・と思い出しながら、以下の3点にレーザーを当てました。
かなりブレていますが、2回目ということで大目に見てやって下さい。
3点測ると、D5が概算で高さを教えてくれます。
出た!16.598mでした。

本日はここまで。
測定した後に気付きましたが、水平点を測る時、どこかボタンを長押ししなければならなかったのですが、すっかり忘れてしまいました。本当に16.598mだったのだろうか・・・ちょっと怪しくなってきました。

実際街に出て分かったのは、水平点が測れなくても長さを測定出来る機能を覚える必要があるな、ということ。
建物の目の前でレーザー距離計を構える図は、
(これは完全に不審者なんじゃないだろうか・・・)
と自分でうろたえる程怪しかったので。(単に手際が悪いからなのですが)
こっそり、しかし華麗に測れるようになるため、どんどん街中で使ってみたいと思います。

2010年5月18日火曜日

KENCHIKU編集部の「実際につかってみた」 ~初対面 編~

というわけで、私も「Leica DISTO™ D5」を実際に使ってみました。
実物と初対面。携帯電話より2まわり程大きいサイズです。
適度な重量感に緊張しつつ、電源をONに。
本体から出る赤レーザーポインターを目標物に当てて距離を測る、というのが基本動作のようです。(左図参照)
ちなみに上の場合、壁までの距離は0.525mでした。

そしてせっかくなので、屋外でも測定!
この2つの標識の間隔を測ってみました。
まずは手前の標識の足元に立ち、D5を「通学路」へ向けます。
なんと!D5にはカメラが付いています。
(屋外ではポインターを見失ってしまうため)
1倍から4倍まで拡大可能。「通学路」を完全に捕捉しています。
いざ測定!と思いきや・・・
興奮しすぎて失敗した様子。
「逆光」のマークが出てますね、光の加減が少し難しい。
心を落ち着けて、2回目は無事成功。
標識の間隔は21.326mでした。

本日の測定はここまで。
とにかく多機能で、手足のごとく使うにはまだまだ修業が必要です。
屋外用カメラは画像が思ったより鮮明でとても快適。
いろいろな天候・時間帯で試してみたくなりました。

今回は説明書片手に「?」をたくさん浮かべながらの測定となりましたが、
徐々に慣れていきたいです。次回は別の機能を使ってみよう。
これから、どうぞよろしくお願いします。

レーザー距離計

KENCHIKU編集部で使用しているレーザー距離計 Leica DISTO™ D5 です。

このLeica DISTO™ D5には最新型Leica DISTO™ D8と同様に「デジタル ポイント ファインダー」が装備されており、屋外でのレーザー照射ポイントの確認が容易に出来ます。

フィールドワークに合わせて、レーザー距離計を全く使用したことがない新人KENCHIKU編集部員による「レーザー距離計レポート」を掲載していきます。
実際にレーザー距離計Leica DISTO™ D5使用した感想や疑問、使い方の分からない事をレポートしていきます。
疑問や使い方の分からない事に対して、ライカ ジオシステムズの方に回答していただきます。

実際に使用している方からの質問もお受けいたします。
コメント欄にご記入いただくか、こちら( info@kenchiku.co.jp )までご質問をお送りください。

レーザー距離計を使用したことの無い方や、実際に使用している方の参考になればと思います。

2010年5月12日水曜日

「LEICA Digital Scaling Project」スタート

レーザー距離計メーカーのライカ ジオシステムズ株式会社宮城大学・中田千彦准教授のコラボ企画「LEICA Digital Scaling Project」がスタートしました。
「LEICA Digital Scaling Project」は、”測る“をテーマにフィールドワークを行います。
今回のフィールドワークは宮城県細倉鉱山宿舎のデジタルアーカイブの作成です。
日本各地には、日本の近代化を支えた近代産業遺跡が数多く存在します。これらの多くは、風雨に晒され保存状態は良いとは言えません。
「LEICA Digital Scaling Project」では、これら近代産業遺産を保存する方法の一つとして、レーザー距離計で産業遺産を実測、写真データと組み合わせる事で近代産業遺産をデジタルアーカイブします。このデータはGoogle Earthで公開します。
KENCHIKUでは、このフィールドワークを随時このブログでレポートしますす。