2012年2月27日月曜日

LDSP事前調査⑤ 長清水フィールドワーク 宮城大学実測演習

昨年の長清水でのロケハンの結果、スプリンターを使用した測量は長清水集落全体を測量するには手間(測量起点の移動や測量数値の校正等)がかかる為、使用機材の変更を検討しました。新しい機材はビルダー です。
2月10日に宮城大学にてビルダーを使用した実測演習を行いました。

実測演習の前に、ライカジオシステムズ・赤池氏からビルダーの説明を受けます。


ビルダーは付属のプリズムを使用することで800mまで測量可能です。これは国道から長清水集落の半分以上の範囲をそのエリアに入れることが出来ます。


まずは会議室にて、実際に使用してみます。




測量データはUSBメモリにdxf保存され、PCでCADデータとして確認することが出来ます。


作業に慣れたところで、場所を大学構内大階段に移動し、4階から1階までを測量しました。






下記は実測のデータをCAD化したものです。最初は階段を一段ずつ細かく測り、途中から長距離での測量を試みました。階段一段一段がCADに表れています。




最初は作業に戸惑いましたが、慣れてくると測量>データ確認>3Dイメージ変換までのスピードが早くなっていきました。

今回の実測演習から、細かく広域な長清水測量には、ビルダーが適していることが確認出来ました。
雪の為屋外での実測演習が出来ませんでしたが、雪解けになる4月以降に改めて屋外実測演習を行い、長清水の本測量を行いたいと思います。

2012年2月9日木曜日

LDSP事前調査④ 長清水フィールドワーク Sprinter 測量結果

昨年11月に行ったLDSPフィールドワークロケハンの観測地点です。
測量基準点を、ながしず荘前の看板前と長清水海岸前の2ヶ所に設定し、測量を行いました。

LDSP2011ロケハン観測結果(Leica Sprinter使用)※クリックすると拡大します。


フィールドワークに参加した学生の感想。
・スプリンター・DISTはとても扱いやすい機器で、LDSPチーム全員がほぼ測量初心者でしたが数値を記録していくことができました。東日本大震災における地震
・津波被災により今後、測量を必要としている対象地が限りなく多く出てくると予測されるなかで、誰でもすぐに簡単なチュートリアルで測量を行えるということは、とても有利な条件であるように思いました。仮設建築やいろんな計画をしていく上で、もうすでにDISTやスプリンターを使いたい!という事例が多く発生しています。

・対象敷地の形状のみでなく、微地形の形状についても観測することができることがわかりました。三陸の地形は細かなアップダウンが多くあり、また浸水エリアと安全であった場所についてわずかな地形の差が命運をわけるようなこともありました。

・高所移転計画地について、DISTで標高の観測ができました。多分に離れた地点であっても小さなノートなど簡単な観測点をつくることで地形図を確認していくことができました。

・測量全ての課題かもしれませんが、地震と津波により地形が変わってしまった現状があるなかで、観測基準点をいかに設定するか、過去との差異をいかに把握するかが課題であるように思います。